第七回 一條好男の「まんまる通信」

オリンピックに出場するような一流のスポーツ選手は、
常に自分の体力、精神力の限界に挑戦している。
ところが、それ以外の人、99パーセントの人たちは、
自分の能力の何割も使っていない。
自分の能力を過小評価し、
それ以上の能力を使おうとしないのだ。

堀場雅夫氏(㈱堀場製作所 最高顧問)

皆さん、お陰様です。

ベランダの水槽で金魚を飼ってます。
暑くなってきて窓を開けると、ベランダにいる金魚たちが寄ってきます。餌を貰えると。
餌につられて寄ってきても、
可愛いと感じるのは私だけでしょうか。
会社近くの居酒屋そば屋さんが、コロナで休業していると思ったら、突然『閉店』の張り紙。

その張り紙を立ち留まって見ていると、
偶然店主が出てきて「長い間お世話になりました。」と。
「ソーシャルディスタンスを取ってお店を開けても商売にならない。40人の従業員を食べさせていけないので閉じます。」と。

同じ中小企業経営者としてやるせない思いに駆られました。
3ヶ月の自粛要請。
そして解禁になってもソーシャルディスタンスでの営業。
在宅勤務で新宿ビジネス街は3割減の人口となりました。
ふと、百田尚樹氏の著書『逃げる力』を思い出しました。
余力を残して辞める(逃げる)
借金漬けでにっちもさっちもいかない状況で辞める(逃げる)
同じ”辞める(逃げる)”にも違いがあります。

以前の会社では、私も余力がほとんどない状態で
会社の全営業権を売却しました。
当時を振り返り、思いました。
ほんの少しの余力を残していたので
数年かけてでも、少しずつ再起できたのだ、と。

辞める(逃げる)にも、余力を残して辞めることの大切さ。
そば屋の店主曰く「息子が本格そばの修行をしてきたので近くでそば屋をやります」と。

店主は、余力を残して撤退し、
新たな道を拓く勇気ある決断をされたのだと思います。

事業も、人生も、常に決断の連続。
諦めないでやりきることも決断。
余力を残して辞める(逃げる)のも決断。
どのような決断であっても、
夢や希望を持ち合わせた決断をしたいですね。

オリンピック選手ではありませんが、
99%の能力を出し切って邁進します。

皆さん、頑張りましょう。 合掌

一般社団法人まるの会
代表理事 一條好男

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